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2024.07.16

生まれつきのシミは消せる?種類別の治療法と保険適用を医師が解説【医師監修】大西皮フ科形成外科医院

シミを気にする人

生まれつきのシミ(あざ)が気になっているけれど、消せるのか、費用はどのくらいかかるのか分からず悩んでいる方は多くいらっしゃいます。本記事では、大西皮フ科形成外科医院の大西院長が、生まれつきのシミの種類、自力で消せない理由、皮膚科での治療法、そして保険適用の条件までを解説します。

大西 勝 院長 【監修医師】
大西 勝 院長
医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院

国立香川医科大学医学部を卒業。京都大学附属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科ほかを経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。皮膚科・形成外科・美容皮膚科を専門とし、あざ・シミのレーザー治療に対応。
最終更新日:2026年7月 ※医療情報は定期的に見直しています
 

生まれつきのシミ(あざ)は消せますか?

生まれつきのシミは、種類によってはレーザーで消すことができます。多くは「あざ」に分類され、太田母斑や扁平母斑などは保険適用で治療できる場合があります。

一般に「生まれつきのシミ」と呼ばれるものの正体は、医学的にはあざ(母斑)であることがほとんどです。皮膚の浅い部分や深い部分にメラニン色素が過剰にある状態で、化粧品やスキンケアでは消せません。

ただし、あざの種類によって効果の出方や必要な回数、保険が使えるかどうかが変わります。まずは自分のシミがどのタイプかを知ることが、消すための第一歩です。次章で種類別に整理します。

📌 結論:生まれつきのシミの多くはあざであり、レーザーで治療できます。太田母斑・扁平母斑・異所性蒙古斑などは保険適用になる場合があります。まずは診断を受けることが重要です。

生まれつきのシミにはどんな種類がありますか?

生まれつきのシミの代表は、茶色い扁平母斑、青みがかった太田母斑、体にできる異所性蒙古斑です。色と深さによって種類が分かれ、治療法も変わります。

色が茶色か青か、皮膚の浅い層か深い層かによって、あざの種類は分類されます。以下の表でご自身のシミと照らし合わせてみてください。

種類色・特徴できやすい部位保険適用
扁平母斑(茶あざ) 茶色く平らで隆起しない 顔・体など全身 適用になる場合がある
太田母斑(青あざ) 青〜灰色。目の周りに多い 顔(頬・額・目周り) 適用
異所性蒙古斑 青みがかったあざ 背中・手足など 適用
そばかす(雀卵斑) 小さな茶色の点が散在 頬・鼻周り 適用外(自由診療)

保険適用の可否は診断によって決まります。自己判断はできません。

シミとあざ・ほくろの違い

「シミ」「あざ」「ほくろ」は見た目が似ていても、成り立ちが異なります。治療法も変わるため、区別を知っておくと役立ちます。

名称正体主な治療
あざ(母斑) メラニンが皮膚の浅い〜深い層に過剰にある レーザー(保険適用の場合あり)
後天性のシミ 紫外線などで後からできた色素沈着 レーザー・光治療(自由診療)
ほくろ メラノサイトが変化した母斑細胞の集まり レーザー・切除

生まれつきある、または子どものころから変わらずある茶色や青色のものは、あざである可能性が高いといえます。一方、大人になってから濃くなってきたものは、後天性のシミが加わっていることもあります。両者が混在している場合もあり、正確な見極めには診察が必要です。

生まれつきのシミは自力で消せますか?

悩む人

生まれつきのシミを自力で消すことはできません。市販の美白化粧品やスキンケアでは、皮膚の内部にあるメラニン色素に届かないためです。

美白成分はメラニンの生成を抑える働きが中心で、すでに沈着したあざの色素を分解する力はありません。特に太田母斑のように皮膚の深い層にあるあざは、外側からのケアではまったく変化しません。

無理にこすったり、市販のピーリングを繰り返したりすると、かえって刺激による色素沈着を招くことがあります。生まれつきのシミを消したい場合は、医療機関でのレーザー治療が唯一の現実的な方法です。

こんなシミは一度受診を(セルフチェック)

次のような特徴があるシミは、あざの可能性があります。市販品で消そうとする前に、一度診察を受けることをおすすめします。

  • 子どものころから同じ場所にある
  • 青みがかっている、または左右どちらかの頬にまとまってある(太田母斑の可能性)
  • 茶色く平らで、境目が比較的はっきりしている(扁平母斑の可能性)
  • 美白化粧品を使っても、まったく変化がない
  • 顔以外(背中・手足)にも青いあざがある
  • 大人になってから色や大きさが変わってきた

特に色や大きさが変化しているものは、自己判断せず皮膚科で確認してください。まれに治療が必要な病変が隠れていることもあります。

皮膚科ではどんな治療をしますか?

注意を促す人

生まれつきのシミ(あざ)の治療は、メラニン色素に反応するレーザーの照射が基本です。あざの色や深さに合わせて機器を選びます。

大西皮フ科形成外科医院では、あざやシミの状態に応じた治療をおこなっています。主に用いる治療は次のとおりです。

Qスイッチレーザー

メラニン色素に反応する波長のレーザーを照射し、色素を細かく分解します。分解された色素は体の代謝によって排出されます。太田母斑や扁平母斑など、メラニンによるあざの治療に用いられ、症状によっては保険適用になります。

▶ あざ治療(レーザー治療)はこちら
光治療・その他のシミ治療

後天性のシミやそばかすが混在している場合は、光治療などを組み合わせることがあります。あざと後天性シミではアプローチが異なるため、診断のうえで最適な治療を選びます。

▶ シミ治療はこちら

どの治療が適するかは、あざの種類・色・深さ・範囲によって変わります。自己判断で美容目的のシミ取りを受けても、あざには効果が出ないことがあるため、まず正確な診断を受けることが大切です。

生まれつきのシミの治療に保険は使えますか?

生まれつきのあざは、種類によっては保険が適用されます。太田母斑・異所性蒙古斑・扁平母斑などがレーザー治療の保険対象となる代表例です。

一方、そばかすや後天性のシミは美容目的とみなされ、保険適用外の自由診療になります。同じ「シミ」に見えても、診断によって費用の考え方が大きく変わります。

区分主なもの保険の扱い
保険適用になることがある 太田母斑、異所性蒙古斑、扁平母斑、外傷性の色素沈着 疾患としてのあざの治療
保険適用外(自由診療) そばかす、老人性色素斑、肝斑など 美容目的の治療

扁平母斑(茶あざ)は保険適用の対象になりますが、レーザーへの反応に個人差があり、再発することもあります。太田母斑(青あざ)はレーザーがよく反応し、複数回の治療で目立たなくできることが多いあざです。いずれも、保険適用の可否や回数は診察を受けたうえで医師が判断します。

保険が使えるかは診断が必要です。「生まれつきのシミ」と思っていたものが保険適用のあざだった、というケースは少なくありません。自己判断で自由診療のシミ取りを受ける前に、一度診察を受ける価値があります。

治療の回数・経過・ダウンタイムは?

生まれつきのあざは、1回で消えることは少なく、数回の治療を数カ月おきに繰り返すのが一般的です。照射後はかさぶたができ、はがれるまで1〜2週間ほどかかります。

項目目安補足
治療回数 複数回(あざの種類で異なる) 太田母斑は数回、扁平母斑は反応に個人差
治療間隔 数カ月おき 肌の回復を待って照射する
照射後の経過 かさぶたが1〜2週間で自然にはがれる 無理にはがさない
効果を感じる時期 かさぶたが取れたあと、数カ月かけて変化 炎症後色素沈着が落ち着くのを待つ

効果や必要回数には個人差があります。上記は一般的な目安で、あざの種類・深さにより異なります。

治療後に気をつけたいことは次のとおりです。適切なアフターケアが、きれいに治すうえで重要になります。

  • かさぶたを自分ではがさない(色素沈着やケロイドの原因になる)
  • 患部をこすらず、摩擦を避ける
  • 紫外線対策を徹底する(照射後の肌は敏感になっている)
  • 処方された軟膏やテープの指示を守る
  • 照射後に一時的に色が濃くなること(炎症後色素沈着)があるが、多くは半年ほどで薄くなる

治療で気をつけたいリスク・副作用

レーザー治療は安全性の高い治療ですが、次のような反応が起こることがあります。事前に知っておくことで、経過中の不安を減らせます。

  • 炎症後色素沈着:照射後1カ月ほどで一時的に色が濃くなる。多くは自然に薄くなる
  • 水ぶくれ・かさぶた:照射の刺激で生じる。無理にはがさない
  • 色素脱失:まれに、照射部位の色が抜けて白く見えることがある
  • 再発:扁平母斑では、いったん薄くなっても再び濃くなることがある
  • 痛み:輪ゴムで弾くような刺激がある。範囲や部位により麻酔で対応

これらのリスクは、あざの種類や肌質によって起こりやすさが変わります。治療前に医師から効果とリスクの両方の説明を受け、納得したうえで進めることが大切です。特に扁平母斑は反応の個人差が大きいため、テスト照射で反応を確かめてから本格的な治療に入ることもあります。

子どものうちに治療したほうがよいですか?

あざの種類によっては、子どものうちに治療を始めたほうがよい場合があります。皮膚が薄くレーザーが反応しやすい、範囲が小さいうちに治療できるといった利点があるためです。

太田母斑などは、早期に治療を始めることで良好な経過が期待できるとされています。あざが目立つことによる本人の心理的な負担を早く軽減できる点も、早期治療のメリットです。

一方で、レーザー治療には痛みを伴うため、お子様の年齢や状態によっては麻酔の方法を含めた配慮が必要になります。治療を始める時期は、あざの種類・大きさ・お子様の状態を診たうえで判断します。気になるあざがある場合は、早めに一度ご相談ください。

当院では、あざやシミの状態を診察したうえで、種類の見極めと最適な治療をご提案しています。「これは消せるあざなのか」「保険が使えるのか」といった段階のご相談も歓迎します。まずはお気軽にご相談ください。
▶ あざ治療(レーザー治療)はこちら
▶ シミ治療はこちら

よくある質問(FAQ)

生まれつきのシミは何科を受診すればよいですか?
皮膚科または形成外科を受診してください。あざの診断と、保険適用でのレーザー治療の両方に対応できます。美容皮膚科を併設したクリニックであれば、後天性のシミが混在している場合もまとめて相談できます。
レーザーで一度に消えますか?
一度で消えることは少なく、複数回の治療が必要です。特に扁平母斑は反応に個人差があり、回数を重ねても完全には消えないことや、再発することもあります。
扁平母斑と太田母斑ではどちらが消えやすいですか?
一般的に太田母斑のほうがレーザーによく反応し、目立たなくできることが多いとされています。扁平母斑は反応が読みにくく、治療前にテスト照射を行うこともあります。
治療後に濃くなったのですが大丈夫ですか?
照射後の炎症による一時的な色素沈着(炎症後色素沈着)の可能性があります。多くは数カ月〜半年ほどで薄くなりますが、気になる場合は医師にご相談ください。
大人になってからでも治療できますか?
できます。年齢に関わらず治療は可能です。ただしあざの種類によっては早期治療のほうが経過が良いとされるものもあるため、気になる場合は早めの受診をおすすめします。
市販のシミ消しクリームで生まれつきのシミは薄くなりますか?
生まれつきのあざには効果が期待できません。皮膚の内部にある色素には市販品は届かないためです。かえって刺激になることもあるため、自己流のケアは控えてください。
治療の跡は残りますか?
適切に治療しアフターケアを守れば、跡が残りにくいとされています。ただし、かさぶたを無理にはがすなどすると色素沈着や跡の原因になるため、指示を守ることが大切です。
妊娠中でも治療できますか?
妊娠中はホルモンの影響で色素沈着が起こりやすく、治療をお断りする場合があります。時期については診察時にご相談ください。
保険適用の場合、どのくらいの費用になりますか?
保険診療では、負担割合(多くの方は3割)に応じた自己負担になります。具体的な金額はあざの範囲や回数により異なるため、診察時にご説明します。

大西 勝 院長 【記事監修】
大西 勝 院長
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国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学附属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科ほかを経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。皮膚科・形成外科・美容皮膚科を専門とし、あざ・シミのレーザー治療に対応。
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