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2024.09.06

しこりニキビの治し方|原因・皮膚科の治療法を医師が解説【医師監修】大西皮フ科形成外科医院

肌の悩み

硬くなったしこりニキビをどう治せばよいか、皮膚科に行くべきか迷う方は多くいらっしゃいます。本記事では、皮膚科・形成外科・美容皮膚科に対応する大西皮フ科形成外科医院の大西院長が、しこりニキビの原因・粉瘤との違い・治療法・やってはいけないNG行動までを解説します。

大西 勝 院長 【監修医師】
大西 勝 院長
医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院

国立香川医科大学医学部を卒業。京都大学附属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科ほかを経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。皮膚科・形成外科・美容皮膚科を専門とし、ニキビ・ニキビ跡治療の症例実績多数。
最終更新日:2026年7月 ※医療情報は定期的に見直しています
 

しこりニキビとは?

しこりニキビとは、炎症が悪化して真皮まで傷ついた結果、硬く盛り上がって残るニキビのことです。ニキビの中でもっとも重い段階に分類されます。

一般的なニキビは、毛穴の詰まりから始まり、白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビへと段階的に進みます。この炎症がさらに深く広がり、皮膚の内部の組織が壊れると、修復の過程で硬いしこりが残ります。これがしこりニキビ(硬結・結節)です。

しこりニキビは顔のなかでも、あご・フェイスライン・頬にできやすいのが特徴です。指で触ると皮膚の下にコリコリとした硬いふくらみを感じ、押すと痛みを伴うこともあります。赤みや色素沈着を残しやすく、放置するとニキビ跡やクレーターにつながります。

ニキビが進行する4つの段階

しこりニキビは、次のような段階を経て悪化します。早い段階での受診が、跡を残さないポイントです。

  1. 白ニキビ:毛穴に皮脂と角質が詰まった初期段階。炎症はまだない。
  2. 黒ニキビ:詰まった皮脂が酸化して黒く見える状態。
  3. 赤ニキビ:アクネ菌が増殖し、炎症で赤く腫れた状態。
  4. 黄ニキビ・しこり:膿がたまり、炎症が真皮まで及んで硬いしこりになる状態。

こんなしこりニキビは要注意(セルフチェック)

次の項目に当てはまるしこりは、炎症が深く進んでいるサインです。ひとつでも当てはまる場合は、自己流のケアを続けず皮膚科の受診を検討してください。

  • 触ると皮膚の下に硬いしこりを感じ、押すと痛みがある
  • 赤く腫れて、膿を持っている
  • 何週間たっても小さくならず、繰り返し同じ場所にできる
  • 跡やクレーター、色素沈着が残り始めている

しこりニキビができる原因は?なぜ硬くなるの?

ニキビ肌

しこりニキビが硬くなる原因は、炎症が毛穴の壁を突き破り、周囲の皮膚組織まで破壊するためです。壊れた組織を修復する過程で、しこり状に硬く盛り上がります。

毛穴に皮脂と角質が詰まると、皮脂をエサにするアクネ菌が増殖し、炎症が起こります。炎症がひどくなるとブドウ球菌なども増え、膿んで大きく腫れ上がります。やがて毛穴の壁が破れ、炎症が真皮まで広がって周辺の組織を傷つけます。

傷ついた皮膚の内部では、肌細胞の修復が盛んにおこなわれます。ところが深い炎症のダメージはきれいには治らず、硬いしこりや色素沈着として残ってしまうのです。皮脂の過剰分泌、毛穴の詰まり、アクネ菌の増殖、そして深い炎症という流れが、しこりニキビの根本原因です。

しこりニキビができやすい人の特徴

次のような要因が重なると、皮脂の分泌が増えたり肌のバリアが乱れたりして、しこりニキビができやすくなります。

  • ホルモンバランスの乱れ(生理前・思春期・ストレス)
  • 睡眠不足や偏った食事などの生活習慣の乱れ
  • 洗顔のしすぎ・保湿不足による肌の乾燥
  • ニキビを指でつぶす・触るなどの物理的な刺激

とくにあごやフェイスラインは、ホルモンの影響を受けやすく皮脂も詰まりやすい部位です。マスクの摩擦や髪の毛の刺激も加わるため、しこりニキビが繰り返しできやすい場所として知られています。何度も同じ場所にできる場合は、体の内側の要因も含めて医師に相談すると改善につながります。

しこりニキビは自然に治りますか?

しこりニキビが自然に治るのは難しく、セルフケアだけでの改善は期待しにくいのが実情です。放置するとニキビ跡やクレーターとして残るリスクがあります。

しこりニキビは、炎症が真皮の深い層まで達したあとにできます。表面のケアでは奥の組織まで届かないため、市販薬やスキンケアだけで硬いしこりを治すのは簡単ではありません。

しこりがさらに大きくなると、切開して膿や組織を取り除く外科的な処置が必要になり、傷跡が残る可能性も高まります。時間が経つほど治療は難しくなるため、治りにくいニキビは早めに皮膚科・美容皮膚科を受診することをおすすめします。

参考:日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン」では、ニキビは炎症が強くなる前の早い段階から適切な治療を始めることがすすめられています。しこりや跡になる前の受診が、きれいに治すうえで重要です。

しこりニキビと粉瘤の違いは?

にきび肌

しこりニキビと粉瘤は、見た目が似ていても別の病気です。粉瘤は皮膚の下に袋ができて老廃物がたまる腫瘍で、外科手術でないと治りにくい点が大きな違いです。

しこりニキビは毛穴の炎症から生じますが、粉瘤は毛穴のない場所にもでき、10cm以上に大きくなることもあります。炎症を起こすと赤く腫れてニキビと間違われやすいため、次の表で見分けの目安を確認してください。

比較の観点しこりニキビ粉瘤(アテローム)
原因 毛穴の皮脂詰まりと炎症の悪化 皮膚の下に袋ができ老廃物がたまる
できる場所 顔・あご・フェイスラインなど毛穴のある部位 毛穴のない部位を含め全身
大きさ 数mm〜1cm程度が多い 数cm〜10cm以上になることもある
中身 膿や炎症を起こした組織 角質や皮脂がたまった袋状のかたまり
治療の方向性 外用薬・内服薬・レーザーなどの治療 袋ごと切除する外科手術が基本

見た目での自己判断は難しいため、治りにくいしこりは医療機関での診察をおすすめします。

しこりニキビの治し方は?皮膚科・美容皮膚科の治療法

ニキビ肌

しこりニキビの治し方は、症状の段階に合わせて外用薬・内服薬・レーザー・ピーリング・ダーマペンなどを組み合わせる方法が基本です。自己流ではなく医師の診断のもとで治療を選びます。

大西皮フ科形成外科医院では、しこり状のニキビだけでなく、化膿を伴う黄ニキビやクレーター状のニキビ跡など、重度のニキビ治療にも対応しています。当院で受けられる主な治療は次のとおりです。

当院のしこりニキビ治療の種類

外用薬・内服薬(保険・自費)

炎症を抑える塗り薬や、皮脂の分泌・アクネ菌の増殖を抑える飲み薬で、しこりニキビの土台となる炎症を落ち着かせます。保険適用の治療から自費のトレチノイン療法まで、症状に合わせて選びます。

▶ 保険・自費別のニキビ治療法はこちら ▶ トレチノイン療法はこちら
医療用ケミカルピーリング

酸性の薬剤で毛穴の古い角質や皮脂を除去し、肌のターンオーバーを促す治療です。ニキビの再発予防に加え、メラニンの排出を促すため、ニキビ跡の黒ずみや色素沈着の改善も期待できます。

▶ 医療用ケミカルピーリングはこちら
アグネス(AGNES)

極細の針で皮脂腺に直接アプローチし、繰り返す炎症性ニキビやしこりニキビを治療します。ダウンタイムが少なく、これまで機器での治療が難しかった部位のニキビにも対応できます。

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ダーマペン4

マイクロニードルで肌に微細な穴をあけ、肌本来の修復力を引き出す治療です。コラーゲンの生成を促し、治療が難しいとされるしこりニキビやクレーター状のニキビ跡の改善が期待できます。

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ピコフラクショナルレーザー

レーザーでダメージを受けた皮膚の再生を促し、ニキビ跡の凹凸・毛穴・肌質の改善を目指します。しこりの跡が残った肌のトーンアップにも用います。

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VビームⅡレーザー

ニキビ跡に残った赤みを軽減するレーザー治療です。痛みや皮膚へのダメージが少なく、炎症のあとの赤みが気になる方に向いています。

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サブシジョン・アブレージョン

深く凹んだクレーター状のニキビ跡に対する治療です。皮膚の内側から凹みを引き上げたり、表面を平坦に整えたりして、なめらかな肌を目指します。

▶ サブシジョンはこちら ▶ アブレージョンはこちら

▶ ニキビ・ニキビ跡治療の全メニューはこちら

しこりニキビ治療の流れ

初めての方でも安心して受診いただけるよう、当院では次の流れで治療を進めます。無理な施術を一方的にすすめることはありません。

  1. カウンセリング:肌の状態やお悩み、ご希望をうかがいます。
  2. 診察:医師がしこりの状態や炎症の程度、ニキビ跡の有無を確認します。
  3. 治療プランのご提案:症状に合わせて外用薬・内服薬や美容皮膚科治療を組み合わせて提案します。
  4. 治療・経過観察:治療を進めながら、肌の変化を見て内容を調整します。

治療法の比較(目安)

それぞれの治療は、目的や向いている症状が異なります。医師が肌の状態を診たうえで最適な組み合わせを提案します。

治療法主な目的向いている症状
外用薬・内服薬 炎症・皮脂・アクネ菌のコントロール 炎症のあるニキビ全般
医療用ケミカルピーリング 角質・皮脂の除去、ターンオーバー促進 再発予防・黒ずみ
アグネス(AGNES) 皮脂腺への直接アプローチ 繰り返す炎症性・しこりニキビ
ダーマペン4 肌の修復力を引き出し組織を再生 しこり・クレーター
レーザー治療(ピコ・Vビーム) 色素沈着・赤み・凹凸の改善 ニキビ跡全般

効果には個人差があります。治療内容・回数・リスクや副作用は診察時に医師がご説明します。

しこりニキビでやってはいけないNG行動は?

ニキビ肌

しこりニキビでもっともやってはいけないのは、指や針で潰すことです。傷口から細菌が入り、化膿や感染が悪化して、跡が残りやすくなります。

良かれと思ったケアが、かえってしこりニキビを悪化させることがあります。次の行動は避けましょう。

  • 指や針でニキビを潰す・触る(細菌感染と跡の原因になる)
  • 濃いメイクで肌に負担をかける(毛穴の詰まりを招く)
  • 保湿をしない・化粧水だけで済ませる(乾燥が皮脂の過剰分泌を招く)
  • 洗顔を怠る、またはゴシゴシと強くこすって洗う
  • 1日に何度も洗顔する(皮脂を落としすぎて乾燥を招く)

洗顔は、刺激の少ない洗顔料を使い、泡で包むように優しく丁寧におこないます。回数は1日2回までを目安にし、肌を清潔に保ちましょう。自己流の処置で症状が長引くほど跡は残りやすくなるため、早めの受診が安心です。

しこりニキビを予防・再発させないためのセルフケアと生活習慣

しこりニキビの予防と再発防止には、正しい洗顔と十分な保湿、そして生活習慣の見直しが欠かせません。皮脂バランスを整えることが、新たなニキビをつくらせないポイントです。

毎日のスキンケア

  • 刺激の少ない洗顔料で、朝晩やさしく洗顔する
  • 洗顔後は化粧水・乳液・クリームでたっぷり保湿する
  • 肌をこすらない・触らない・潰さないを徹底する
  • 紫外線対策で色素沈着やニキビ跡を予防する

生活習慣の見直し

  • 睡眠を十分にとり、肌のターンオーバーを整える
  • 皮脂の分泌を促す脂質・糖質に偏らずバランスよく食事する
  • ストレスをためこまず、ホルモンバランスの乱れを防ぐ
  • 繰り返すニキビは早めに皮膚科で相談し、悪化させない

肌は乾燥すると皮脂を過剰に分泌し、毛穴の詰まりやニキビの再発につながります。清潔な肌に十分な保湿を続けることが、しこりニキビをつくらせない基本です。セルフケアで改善しにくい場合は、専門医のもとで根本から見直しましょう。

当院は、しこりニキビの種類や炎症の程度を正確に診断したうえで治療法をご提案しています。「自分のしこりニキビに何が効くかわからない」という方は、まずお気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

しこりニキビは何科を受診すればよいですか?
まずは皮膚科・美容皮膚科の受診をおすすめします。しこりの状態やニキビ跡の程度に応じて、外用薬・内服薬から、レーザーやダーマペンなどの美容皮膚科治療まで幅広く選べます。形成外科を併設したクリニックであれば、切除が必要なケースにも対応できます。
しこりニキビが痛いのはなぜですか?
炎症が真皮の深い層まで及び、周囲の組織が刺激を受けているためです。痛みが強い、赤く腫れている、膿を持っているといった場合は炎症が進んだサインなので、早めに受診してください。
しこりニキビの跡(クレーター)は治りますか?
できてしまったニキビ跡やクレーターも、ダーマペンやレーザー、ピーリングなどで改善が期待できます。跡が定着する前に治療を始めるほど、改善しやすい傾向があります。
市販薬でしこりニキビは治せますか?
軽い炎症には市販薬が役立つこともありますが、硬くなったしこりニキビを市販薬だけで治すのは難しいのが実情です。改善しない場合は自己判断で続けず、医療機関で相談しましょう。
しこりニキビが治るまでどのくらいかかりますか?
症状の程度や治療法によって幅がありますが、深い炎症やしこりは表面のニキビより時間がかかる傾向があります。数週間から数カ月かけて段階的に改善を目指すケースが多く、途中で自己判断でやめず継続することが大切です。目安は診察時に医師が説明します。
普通のニキビとしこりニキビの違いは何ですか?
普通の赤ニキビは主に表面の毛穴で炎症が起きているのに対し、しこりニキビは炎症が真皮の深い層まで及び、組織が硬く盛り上がった状態です。触ると硬く、跡が残りやすい点が大きな違いで、セルフケアだけでは改善しにくくなります。

大西 勝 院長 【記事監修】
大西 勝 院長
医療法人 大美会
大西皮フ科形成外科医院

国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学附属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科ほかを経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。皮膚科・形成外科・美容皮膚科を専門とし、ニキビ・ニキビ跡治療の症例実績多数。
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