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2024.10.03

リップアートメイクで後悔する原因とリスクを医師が解説【医師監修】大西皮フ科形成外科医院

くちびる

リップアートメイクは、落ちない唇の色を保てる人気の施術です。一方で「失敗したらどうしよう」と踏み切れない方も少なくありません。本記事では、大西皮フ科形成外科医院の大西院長が、実際に後悔につながる原因、ダウンタイムの経過、リップ特有のリスク、そして後悔しないための対策までを解説します。

大西 勝 院長 【監修医師】
大西 勝 院長
医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院

国立香川医科大学医学部を卒業。京都大学附属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科ほかを経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。皮膚科・形成外科・美容皮膚科を専門とし、メディカルアートメイクにも対応。
最終更新日:2026年7月 ※医療情報は定期的に見直しています
 

リップアートメイクで後悔するのはどんなときですか?

後悔のほとんどは、仕上がりのイメージが施術者と共有できていなかったときに起こります。色が濃すぎた、形が思っていたものと違ったというケースが代表的です。

リップアートメイクは色素を皮膚に定着させる医療行為で、数年にわたって残ります。メイクのように翌日変えることはできません。だからこそ、施術前の認識のすり合わせが結果を大きく左右します。

逆にいえば、後悔の多くは事前準備で防げます。この記事では、実際に起こりやすい失敗のパターンと、それぞれの回避方法を具体的にお伝えします。

📌 押さえておきたい前提:リップアートメイクは医療行為です。医師または医師の指示を受けた看護師のみが、医療機関で行えます。サロンなど医療機関以外での施術は違法であり、トラブル時の対応も受けられません。

リップアートメイクで後悔した5つの原因

困った女性

後悔につながる原因は、デザインのイメージ違い・似合わなかった・左右非対称・色ムラ・すっぴんで浮くの5つに集約されます。

  1. 希望したデザインにならなかった
    「思っていた仕上がりと違う」「イメージしていた形にならなかった」というケースです。できあがった唇が希望より大きくなった、上下のバランスが取れていないといった例があります。言葉だけでイメージを伝えると、認識のずれが生まれやすくなります。
  2. 自分には似合わなかった
    希望どおりに仕上がったのに、いざ入れてみると似合わなかったという可能性もあります。初めての方は自分に似合うデザインが分からないことが多く、憧れの形が自分の顔立ちに合うとは限りません。希望を伝えるだけでなく、似合うかどうかを施術者に確認することが大切です。
  3. 左右非対称になった
    施術者の技術によっては、左右の形がそろわないことがあります。もともと人の顔は完全な左右対称ではありませんが、アートメイクを入れると輪郭がはっきりするぶん、その差が強調されて見えることがあります。表情によっても唇の形は変わるため、その点まで考慮したデザインが必要です。
  4. 色ムラができた
    色素の定着には個人差があります。体質、唇の状態、ダウンタイム中の過ごし方によって、一部だけ色が抜けたり濃く残ったりして、まだらに見えることがあります。1回目の施術では色が抜けやすいため、一般的に2回セットで行い、初回で抜けた分を2回目で調整します。1回だけで判断しないことが重要です。
  5. すっぴんになると浮いて見える
    色選びを誤ると、素顔のときに唇だけが浮いて見えることがあります。特に濃い色や流行を強く取り入れた色は、メイクをしていない状態で違和感が出やすくなります。素顔で過ごす時間のほうが長い方は、控えめな色から始めるほうが失敗しにくくなります。

施術後のダウンタイムはどう経過しますか?

施術直後は色が濃く見え、数日でかさぶたができて色が落ちます。最終的な色に落ち着くまでには1カ月程度かかるため、途中経過で判断しないことが大切です。

「入れた直後の色が濃すぎる」と不安になる方が多いのですが、これは正常な経過です。色が定着していく流れを知っておくだけでも、不要な後悔を防げます。

時期唇の状態過ごし方
施術直後〜2日 腫れ・赤み・痛み。色は最も濃く見える 刺激を避け、保湿と処方薬を守る
3〜5日 かさぶたや皮むけが起こる 自分ではがさない。こすらない
1週間ごろ かさぶたが取れ、色が一気に薄く見える 色落ちしたように見えるが正常な経過
2〜4週間 徐々に色が戻り、落ち着いてくる この時点で仕上がりを判断しない
1カ月以降 色が安定する。2回目の施術を検討する時期 医師と相談して色や形を調整する

経過には個人差があります。上記は一般的な目安で、実際の経過は体質や施術内容によって異なります。2回目施術の推奨タイミングやアフターケアの詳細は、診察時に医師がご案内します。

リップアートメイク特有のリスクはありますか?

リップアートメイクには、口唇ヘルペスの再発という唇特有のリスクがあります。針の刺激がきっかけとなり、施術後にヘルペスが出ることがあります。

眉やアイラインにはないリスクであり、事前に知らないまま施術を受けて驚く方が少なくありません。過去に口唇ヘルペスにかかったことがある方は、必ずカウンセリングで申告してください。

  • 口唇ヘルペスの再発(過去にかかった方は特に注意が必要)
  • 色素に対するアレルギー反応(赤み、かゆみ、腫れが続く)
  • MRI検査時に、まれに熱感や違和感が生じることがある(検査前に申告が必要)
  • 施術部位の感染(衛生管理が不十分な場合)
  • 唇は皮膚が薄く動きが多いため、色が定着しにくく退色しやすい

口唇ヘルペスへの備え

過去に口唇ヘルペスの経験がある方は、施術前に抗ウイルス薬を予防的に使用することで、再発のリスクを下げられる場合があります。

ヘルペスウイルスは一度感染すると体内に潜伏し、疲労やストレス、刺激をきっかけに再活性化します。アートメイクの針による刺激も、その引き金になり得ます。

施術後にピリピリした痛みや水ぶくれが出た場合は、自己判断せず速やかにご連絡ください。ヘルペスが出た状態のままにすると、色素の定着にも影響し、色ムラの原因になることがあります。医療機関で施術を受ける大きな利点は、こうした際にすぐ診察と処方を受けられる点にあります。

📌 カウンセリングで必ず伝えたいこと:口唇ヘルペスの既往、金属アレルギーを含むアレルギー体質、服用中の薬、妊娠・授乳の有無、MRI検査の予定。これらは仕上がりと安全性の両方に関わります。

数年後に後悔することはありますか?

数年後に後悔しやすいのは、色の好みが変わったときと、退色の過程で色味が変化したときです。リップアートメイクは1〜3年ほどかけて徐々に薄くなりますが、その間ずっと残り続けます。

流行の色やデザインを取り入れた場合、数年後には好みが変わっている可能性があります。メイクなら流行に合わせて変えられますが、アートメイクはそうはいきません。長く付き合えるかどうかという視点で選ぶことが重要です。

また、色素は均一に薄くなるとは限りません。退色の過程で色味がくすんで見えたり、部分的に残って輪郭がぼやけたりすることがあります。「入れた直後はきれいだったのに、2年経ったら微妙になった」という後悔は、この変化によるものです。

年齢を重ねると唇の輪郭やボリュームも変化します。20代で入れたデザインが、40代の顔立ちに合うとは限りません。定期的にリタッチをして、その時々の自分に合わせて調整していく前提で考えると、長期的な後悔は避けやすくなります。

リップアートメイクは修正・除去できますか?

クエスチョン

修正は色の書き足しで対応できますが、完全な除去は簡単ではありません。特に赤系・肌色系の色素は、レーザーを照射すると黒く変色することがあるため注意が必要です。

「気に入らなければ消せばいい」と考えて施術を受けるのは危険です。除去には時間も回数もかかり、元の唇に完全に戻せる保証はありません。入れる前の判断がすべてと考えてください。

方法内容注意点
色の書き足し(リタッチ) 色や形を足して調整する 濃くする方向の修正は比較的しやすい
レーザー 色素を分解して薄くする 赤系・肌色系の色素は黒く変色することがある
除去液・除去クリーム 薬剤で色素を排出させる 複数回必要。傷跡が残る可能性がある
切除手術 色素の入った皮膚を切り取る 範囲が限られる。傷跡が残る

どの方法が適するかは、色素の種類・深さ・範囲によって変わり、医師が判断します。またクリニックによって対応できる方法が異なります。除去のしやすさまで含めて考えるなら、最初から濃すぎる色や広すぎる範囲を避けておくことが最善の予防策です。修正・除去への対応可否は、診察時にご相談ください。

後悔しないための5つの対策

治療

後悔を防ぐ最大のポイントは、カウンセリングで仕上がりのイメージを画像レベルまですり合わせることです。言葉だけの説明では認識のずれが生まれます。

  1. 医療機関を選ぶ:アートメイクは医療行為です。医師または医師の指示を受けた看護師が、医療機関で施術しているかを確認します。
  2. 症例写真で技術とセンスを確認する:仕上がりの傾向は施術者によって異なります。自分の好みに近い症例があるかを見ておきます。
  3. 希望の画像を持参してすり合わせる:言葉ではなく画像で共有すると、認識のずれが大幅に減ります。似合うかどうかも意見を求めましょう。
  4. 色は控えめから始める:濃くする修正は比較的しやすい一方、薄くするのは困難です。迷ったら薄めを選ぶのが安全です。
  5. リスクとアフターケアの説明を受ける:ヘルペスやアレルギー、ダウンタイムの経過、トラブル時の対応まで確認してから決めます。

特に4つめは実務上とても重要です。アートメイクは足し算はできても引き算が難しい施術です。「もう少し濃くしたい」は2回目で叶いますが、「濃すぎた」は簡単には戻せません。安さだけでクリニックを選ぶと、修正や除去でかえって負担が大きくなることもあります。

大西 勝

当院はメディカルアートメイクに対応しており、医師の管理のもとで施術を行っています。デザインや色のご相談はもちろん、ヘルペスの既往やアレルギーなど不安な点も含めて、カウンセリングで丁寧にうかがいます。「入れるかどうか迷っている」という段階のご相談も歓迎します。
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よくある質問(FAQ)

リップアートメイクはどのくらい持ちますか?
一般的に1〜3年ほどかけて徐々に薄くなります。唇は皮膚が薄く動きも多いため、眉などに比べると退色しやすい部位です。色を保ちたい場合は定期的なリタッチが必要になります。
1回で完成しますか?
一般的に2回セットで行います。1回目は色が抜けやすく、2回目で抜けた分を補って仕上げます。1回目の直後で仕上がりを判断しないことが大切です。
痛みはありますか?
唇は感覚が鋭い部位ですが、麻酔を使用して痛みに配慮しながら施術します。痛みが不安な場合は、カウンセリングでお伝えください。
施術後すぐにメイクはできますか?
ダウンタイム中の唇はデリケートな状態です。口紅やリップの使用開始時期は施術内容によって異なるため、指示に従ってください。かさぶたを無理にはがすと色ムラの原因になります。
授乳中や妊娠中でも受けられますか?
妊娠・授乳期間中は施術を行っておりません。授乳期間を終えてから、カウンセリングを承っています。
金属アレルギーがあっても受けられますか?
使用する色素の成分によって判断が変わります。アレルギー体質の方は、事前に必ずお申し出ください。必要に応じてパッチテストを検討します。
他院で入れたリップアートメイクの相談もできますか?
状態を診察したうえで、対応可能かどうかを判断します。まずはご相談ください。

大西 勝 院長 【記事監修】
大西 勝 院長
医療法人 大美会
大西皮フ科形成外科医院

国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学附属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科ほかを経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。皮膚科・形成外科・美容皮膚科を専門とし、メディカルアートメイクにも対応。
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