唇のシミの治し方

紫外線

唇は角層が薄く皮脂腺もないために乾燥しやすく、バリア機能も低いため紫外線などダメージを受けやすい場所です。

紫外線を浴びると皮膚の内部でメラノサイトが活性化して色素沈着が生じます。さらに乾燥がターンオーバーを乱すため、生成されたメラニン色素が排出されずに蓄積していき、シミができてしまうのです。

 摩擦などの刺激

唇は口紅やリップを使用するため、メイク落としの時や洗顔時には力を入れて洗ってしまいがちです。

このような摩擦によって皮膚が炎症を起こし、メラノサイトを活性化させてメラニンを過剰に生成してしまう原因となります。

唇の皮膚は顔の他に比べて薄く、少しの摩擦でも角質層がはがれやすくバリア機能も低下しやすいので、摩擦などの刺激も唇にシミを生じさせる原因の一つです。

メイク汚れによる色素沈着

クレンジングや洗顔が十分でなく、口紅やファンデーションが唇に残っていることもシミの原因になります。

メイク汚れなどが唇に残っていると、皮膚が薄いこともあり紫外線を浴びた際に色素沈着も比較的に発生しやすいとされています。

静脈湖（じょうみゃくこ）

静脈湖は、唇に生じる２～10mm程度の青紫色の小さな隆起物です。紫外線による影響や、唇を噛む癖、加齢などが原因に考えられ、血管や組織が刺激を受け、損傷して作られるのではないかといわれています。

痛みはなく幅広い年齢層で発症し、かなりの大きさになる場合があり、自然治癒が望めないため除去が必要となります。

シミとほくろの違いは、膨らみ具合や色で見分けることができます。

シミは、比較的平坦で茶色っぽく境目もはっきりしています。ほくろは黒っぽく、触ると膨らみが感じられます。

ほくろもシミも、メラニンが沈着してできたという点は同じですが、シミはメラノサイトで作られたメラニン色素が沈着した状態のもの。一方のほくろは、メラノサイトが変化した「母斑細胞」が増殖して固まったものです。

完全に消すことは難しいといえますが、お手入れで薄くなる可能性があります。次のことに注意して対策してみて下さい。

UVカット効果のあるリップクリームを塗る

唇は知らないうちに紫外線などを浴びてしまい、乾燥しやすい部位です。

そのため、紫外線対策として、油分や水分を適度に保つようなUVカット効果のあるリップクリームなどでケアすることがおすすめです。

リップ専用パックなどで保湿ケアを行う

唇は皮膚が薄く乾燥しやすいため、保湿も大切になります。

保湿することで紫外線による炎症を抑え、ターンオーバーが正常化されますから、シミを薄くする効果を期待できます。

市販のリップ専用保湿パックなども使用して、水分補給することを心がけましょう。

メイクをきれいに落とす

メイクを完全に落とすことも重要です。口紅の色素が唇に残っていて、そこに紫外線が当たると色素沈着してシミになる恐れがあるためです。

唇のシワなどに入り込んだ色素を落としきれていない場合が多いため、ポイントリムーバーやティントリムーバーを使用するのも一つの手段です。落とす際には、擦らず優しく拭き取って下さい。

唇のシミ取りを行うレーザー治療には、レーザートーニング、Qスイッチ・アレキサンドライトレーザー、ノーリツ治療(I2PL)などがあります。

レーザートーニング

出力の弱いレーザーを照射してメラニンを徐々に減らしていきます。肌への負担が少なく、ダウンタイムがほとんどありません。

Q スイッチ・アレキサンドライトレーザー

肌の奥の真皮層に到達する755nmの波長がメラニン色素に反応して、シミのもととなるメラニン色素を熱で破壊します。

この波長は、褐色や黒色の色素を抱えた細胞に素早く反応して吸収されるため、短時間の照射が可能で、真皮層までレーザー光線が届くことによってコラーゲンの増生も促進されます。

ノーリス（光治療）

波長域を広く照射できるI2PLの光で、 シミの濃さや肌状態に合わせた施術が可能です。光エネルギーを肌に照射することで、コラーゲン生成を促して新しいコラーゲンが誕生し、きれいな肌が再生されていきます。

唇の静脈湖の治療

静脈湖による唇のシミは、切除治療やCO2（炭酸ガス）レーザーによる焼灼（蒸散）治療がありますが、ダイレーザーやYAGレーザーなど血管病変に用いるレーザーを使用すると少ない回数で、跡もほとんど残さず治療することができます。

施術後にかさぶたなどができることがありますが、回復すると跡が残らず治癒します。

シミ取りレーザーは、気になる部分にピンポイントで照射して、一度の照射でも効果を実感することができるため、シミを早く治したい方や時間がない方にもおすすめの施術です。

シミには様々な種類があり、ご自身での判断で間違ったケアをしてしまうと症状を悪化させることもありますので、専門の医師による診断と正しい対策が重要になってきます。

当院では、多くのシミ治療の実績をもとに、症状に応じた様々な治療法を行っていますので唇のシミでお悩みの方はお気軽にご相談下さい。