ホクロとシミの見分け方

どちらもメラニンが沈着してできたもので、メラニンが関係している点は同じといえます。

シミ

皮膚の下の表皮にあるメラノサイト（色素細胞）で作られたメラニン色素が肌に沈着して色が濃くなる状態をいいます。原因は、ターンオーバーの乱れや、紫外線の刺激や加齢によるものなど様々です。

ほくろ

メラノサイトが変化した「母斑細胞」が増殖して、かたまったものです。メラニン色素を作る母斑細胞が増殖して集まり、黒く沈着したもので、平らなものから盛り上がったもの、また大人になって母斑細胞の数が増えて隆起してくることもあり、体中のあちこちにできます。

判断する際には、以下のように色や大きさで見分けています。

ほくろの場合

大きさ  1～2mmまでのものが多い

　色　  黒っぽくて濃い

　形　  盛り上がっている半球状に膨らんでいる

シミの場合

大きさ  3mm以上のものが多い

　色　  茶色っぽい

　形　  平らで、膨らんでいない

シミ取り施術

○シミ取りレーザー

一般的なシミ・そばかすは、紫外線による影響が大きいためノーリス(フォト（ＩＰＬ）治療)などの光治療、もしくはダメージを与えずにメラニンを破壊し、ダウンタイムの少ないレーザー治療が適しています。レーザー照射箇所のかさぶたが取れた後は、塗り薬（美白剤）による色素沈着予防を行います。

○外用薬

シミ、そばかす、肝斑の治療としてハイドロキノン、トレチノインの外用薬があります。

○ホームケア

ご使用前、使用中に診察でのご来院が必要になりますが、ご自宅で出来るホームケアとしてトレチノインとハイドロキノンを組み合わせた「ゼオスキン」や「メラフェード」、「東大式」があります。表面にあるシミだけでなく、潜在的にあるシミにも効果があります。ゼオスキンなら18週間、東大式なら8～16週、メラフェードならそれ以上の期間がかかります。

ほくろ除去施術

当院では注射で麻酔をして炭酸ガスレーザーや高周波メスをおすすめしています。高周波メスは、高周波を発するマシンでほくろの元となる組織を蒸発させて除去する治療法です。 浅くなだらかなほくろを削り取ることができます。炭酸ガスレーザーは、ほくろ表面にレーザーを照射し、黒い色の組織を削り取っていく治療法です。傷も浅く施術後も短期間で目立たなくなるメリットがあります。またQスイッチ・アレキサンドライトレーザーは、メラニン色素に特別反応してダメージを与え、周囲にはほとんど作用しません。麻酔が必要なく、傷もほとんど残らず、複数同時に治療ができますが、1回の治療効果は弱めなので、ほくろの黒い色が消えるまでレーザー照射を繰り返し行う必要があります。