2025.09.18

髪の毛が急に抜けるのは治療が必要?

髪の毛が急に抜けるのは治療が必要?

急な抜け毛は治療が必要?

急に抜け毛が増えたという時、「このままどんどん髪が抜けていったら、どうしよう…」と不安になることありますよね。
ただ髪の毛は、ある程度は毎日抜けていくのが自然ですので、過度な心配は必要ない場合があります。しかし中には、深刻な薄毛に進行していく抜け毛もあります。

薄毛はある日突然起こるものではなく、必ずその前から予兆がありますので、それを見逃さないための危険な抜け毛のサインをご紹介し、抜け毛予防の対処法などを解説します。





危険な抜け毛のサインは?


抜け毛に驚く男性


わかりやすいのが、抜け毛の量です。自然に抜けていく一日の髪の本数は100本程度といわれており、もし200本以上抜ける場合は要注意です。
排水溝に溜まる毛が増えた枕に大量の髪の毛がついていたいつも床に髪の毛が落ちているなどに思い当たったら、抜け毛対策を考えたほうが良いでしょう。

また抜けた毛が細く弱々しい短い色が全体的に白く、触るとベタベタする、あるいは毛の根元に全く膨らみがない全体的に黒い形が尖っている形にくびれがない先からしっぽのようなものが出ているというような毛は、何らかのトラブルが原因で抜けている可能性があります。



急に髪の毛が抜ける原因


原因


 

脱毛症への罹患


髪は、新しい髪が生える成長期と、成長が弱まる退行期、成長が止まる休止期といった周期を繰り返し、発毛と脱毛が行われます。

しかし、ストレスやホルモンバランスの乱れなどがきっかけとなり、成長期が短くなると脱毛症が起こるといわれています。


脱毛症以外の病気(内臓・免疫系の異常)への罹患


自己免疫疾患の異常やホルモン異常、栄養不足などの病気が原因で起こることもあり、免疫システム、タンパク質からなる結合組織の異常が関係しているとも考えられています。

自分の組織を攻撃してしまう自己免疫異常によって起こる膠原病や、甲状腺ホルモンの分泌が異常に増えるバセドウ病、または鉄欠乏性貧血などから脱毛が起こることがあります。

ストレスやホルモンの変化


加齢やストレス、女性ホルモンの減少により髪に必要な栄養素が行き届かなくなることでも抜け毛が起こります。

40代後半以降、女性ホルモンが著しく減少する際には、FAGA(女性男性型脱毛症)を発症し、前頭部や頭頂部から脱毛が生じる方もいらっしゃいます。


誤ったヘアケアによる毛髪へのダメージ


洗浄力の強いシャンプーや頭皮に合っていない整髪料などは、乾燥や炎症を引き起こし、抜け毛につながる可能性があります。

また、洗髪後、濡れた髪をすぐ乾かさずに放置するのも頭皮環境が悪化し、抜け毛の原因となります。

頭皮や髪に負担をかける髪型


髪を強く引っ張ったり、結んだりするヘアスタイルが原因で起こる抜け毛もあります。
編み込みやポニーテールなどを日常的にしている場合、頭皮や髪に負担がかかって、牽引性脱毛症を発症する可能性があります。



髪の毛が抜けはじめた時の対処法・改善法


対処法・改善法


抜け毛が気になり始めた時には、以下のような生活習慣を見直して対策することができます。

 

・髪や頭皮を強くこする、長い時間洗うなど過度なシャンプーをやめる

・脂肪分の多い食事を控える

・心理的ストレスをためない

・頭皮マッサージで血行不良を改善

 

シャンプー剤選びは、皮脂や汚れを落としながら保湿力もあるアミノ酸系のものや、パンテノールビオチンなどの成分が含まれたものを選び、洗う際にはゴシゴシこすらず優しく洗いましょう

また、髪にダメージを与えがちなヘアアイロンや、ヘアスプレー、ジェルの過度な使用は避けましょう。

食事面では、揚げ物や肉類、乳製品などの高脂肪食を控え、タンパク質や亜鉛、ビタミン類や鉄分などをバランス良く食事に取り入れてみて下さい。

また、抜け毛の一因となるストレスは、適度な運動や十分な睡眠、深呼吸や瞑想などリラクゼーションに努めることで解消していきましょう。

さらに頭皮マッサージも抜け毛対策におすすめです。頭皮の血行が促進され、毛母細胞への栄養供給が改善します。



より抜け毛を増やすNG行動


NG行動


抜け毛は、以下のような習慣や行動があると、ますます進行が早まる傾向にありますので、改めるようにしていきましょう。

 

睡眠不足


睡眠時間が足りないと、髪の成長に必要な成長ホルモンの分泌が低下します。

細胞の生まれ変わりに悪影響を及ぼし、頭皮環境が悪化して、抜け毛や細くて短い髪が増えたりします。

高カロリー&高脂肪、塩分糖分が多い食事


丼ものや麺類、レトルト食品やジャンクフードなどは、高カロリーで脂肪分や塩分が多くなりがちです。

頭皮の皮脂が過剰になり、血流の悪化を招き、毛穴詰まりや炎症によって毛根がダメージを受け、髪の成長を妨げることがあります。

過度なアルコール摂取


お酒を飲むと、アルコール分を代謝するために髪に必要な亜鉛を大量に消費しますので、抜け毛を増加させる恐れがあります。

頭皮や髪への栄養補給を阻害したり、ホルモンのバランスを乱したりして薄毛のリスクが高まります。

喫煙


タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があり、血流を低下させ頭皮の血行不良が起こりやすくなります。

また、活性酸素も増え毛母細胞を老化させ、発毛や育毛を阻害してしまいます。

極端なダイエット


大幅に食事量を減らすダイエットは、栄養バランスを崩します。栄養不足で髪を生む毛母細胞の働きが低下し、弱った髪や抜け毛が増え、薄毛を進ませる結果に。

さらに食事制限のストレスから自律神経が乱れ、頭皮への血流を悪くすることもあります。

ストレスを溜め込む


強いストレスを感じると、緊張状態が続くことになり交感神経が活発になります。

すると血流の悪化や睡眠不足などが起こり、髪の成長に必要な栄養が頭皮まで行き渡らずに脱毛することがあります。

体を動かさない生活


運動不足は血流を低下させ、頭皮への栄養の供給状況の悪化を招き、抜け毛の原因となります。

ウォーキングやストレッチなど適度な運動を毎日続けることによって血行を良くし、頭皮に栄養を行き渡らせることで髪の毛を維持していきましょう。



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大西 勝

過度な抜け毛は、生活習慣や栄養状態、ストレス、病気など様々なことが関係しています。

お伝えしたようなご自宅でできる対策をしてみて、それでも抜け毛が進行していると感じる場合は、医療機関への受診をおすすめします。

当院では、様々な薄毛のお悩みにおいても多くの患者様の治療を行っております。

お一人お一人の状態に合った治療法をご提案させて頂きますので、薄毛でお悩みの方はお気軽に当院までご相談下さい。

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大西 勝        【記事監修】
大西 勝 院長
医療法人 大美会
大西皮フ科形成外科医院

国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学付属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科、社会保険広島市民病院、角谷整形外科病院、冨士森形成外科医院を経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。




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