大きなホクロ？「色素性母斑(黒アザ)」の特徴

顔や体にある黒いほくろの様なもの。

特に、お子様に生まれた時から
黒いほくろの様なものがあり、
気になっている、という方も
いらっしゃるのではないでしょうか。

顔や体にできる、ほくろのような
大きな黒褐色のアザ。

アザには赤アザ、青アザなどいくつかありますが、
黒や褐色のアザは
『色素性母斑』と呼ばれる
皮膚の病変の一つです。

色素性母斑は生まれた時からあることが多く、
赤ちゃんの頃からある場合
先天性色素性母斑と呼ばれています。

この正体は皮膚にある
母斑細胞(ぼはんさいぼう)というものが
黒くなったものです。

色素性母斑が発生する原因は
皮膚の突然変異による異常だと言われています。

色素性母斑はほくろやシミと同じく
メラニン色素が発生して作られるため
成り立ちは似ていますが
発生する部位に違いがあるんです。

一般的に、皮膚の表皮という部分で
メラノサイトが活性化することで
メラニンが作られ、ほくろやシミになります。

一方色素性母斑は
より皮膚の奥にある真皮という部分に
発生することで母斑になると言われています。

色素性母斑の見た目については、
扁平だったり隆起していたり様々で、
病変部分から毛が生えていることもあります。

＜当院の人気治療＞

ほくろと間違えるくらい小さなものは
通常型と呼ばれますが
直径数十センチほどに肥大化することもあり、
病変部分が直径20㎝を越すと
巨大色素性母斑に分けられます。

色は黒色が多いのですが、
赤みのある病変の場合
血管の異変が原因で発生している
可能性があります。

色素性母斑は皮膚の外側から
1段階入った真皮層で作られるため
簡単に剥がしたりはできません。

多くの色素性母斑は良性で痛みはありませんが、
肥大化し巨大色素性母斑になった場合や
出血がある場合、悪性黒色腫となり
皮膚がんの元になることもあります。

巨大色素性母斑から
悪性黒色腫が発生する割合は
多くて10%ほどだと言われています。

判断には目視での確認と、拡大鏡を使用したり
病変部分を手術で切り取って
検査する必要があります。

色素性母斑が小さく、気にならない程度で
そのままにしている方もいらっしゃいますが、
お顔や腕など目立つところにある場合
早く取り除きたいですよね。

色素性母斑は面積が大きければ、
手術で2回に分けて切除したり、
小さければ1回で切除し、
もし悪性の可能性があれば検査をします。

メスを使う方法もあれば、
病変部分が小さければ
電気やレーザーで焼いてしまうこともあります。

ただし、生後早期であれば
ドライアイスを用いると
きれいに治ることが多いです。

いずれの治療も、
色素性母斑の原因となる母斑細胞を
少なくするため悪性化を抑えることができる
と言われています。

色素性母斑が発生する真皮層は、
皮膚を作り出す部分でもあるため、
深く広い範囲に渡り治療をすることで
跡が残るというリスクもあります。

そのため治療の方法や進め方などは
患者様と相談し納得いただいた上で行います。

当院はアザの治療に自信があり、
主にドライアイスと手術による
治療が得意です。

●ドライアイス治療1

●ドライアイス治療2

ドライアイス治療についての＜院長ブログ＞

治療の傷跡は数ヶ月〜半年すれば
治療を続けていくと段々と薄く小さくなり、
目立たなくなっていきます。

また治療中はメイクで隠すことで目立たなくさせ
精神的負担を軽くしている方もいらっしゃいます。

色素性母斑は生まれつきできやすく、
普段の生活で拡大を防ぐことが難しいです。

また、悪性だった場合のリスクもあるので、
気になったら早めに医師に相談することを
おすすめします。

ほくろに見えるけど
段々大きくなっている気がする、
腫瘍かもしれないから気になる、
と思ったら当院にご相談ください。

【記事監修】 大西 勝　院長 医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院 国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学付属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科、社会保険広島市民病院、角谷整形外科病院、冨士森形成外科医院を経て、平成９年より大西皮フ科形成外科医院を開業。