ケロイド・肥厚性瘢痕

手術やケガによる傷跡がなかなか治らず、赤く盛り上がりみみず腫れのようになることがあります。 これは一般的に「ケロイド」と思われることが多いですが、専門的には「ケロイド」「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」の2つに大別されます。 この2つの見た目は似ていますが、予後や治療方法や再発のしやすさ等に大きな違いがあります。
ケロイド・肥厚性瘢痕を患うと、見た目の問題だけではなく、痛み・かゆみ・皮膚のひきつれなど様々な症状に悩まされることになります。

ケロイドと肥厚性瘢痕の違い

■肥厚性瘢痕

肥厚性瘢痕は、傷の範囲を超えて周囲に拡大することはありません。 数ヶ月から数年かけて、次第に色調は薄くなり、盛り上がりも平らになり症状は落ち着いていきます。

■ケロイド

ケロイドは、傷の範囲を超えて正常な皮膚にまで広がることがあります。
また、激しい痛みやかゆみを伴うことが多く、自然消退することはまれであり、治療をして平坦になっても再発しやすい傾向も見られます。

治療方法

■内服薬

●リザベン(トラニラスト)
抗アレルギー剤であり、皮膚繊維細胞の増殖を抑制し、赤みやかゆみなどの症状を改善させる効果があります。
●柴苓湯
漢方薬で、炎症をやわらげる効果があります。

■外用剤

●ステロイド軟膏
ステロイドには抗炎症効果があるため、皮膚線維細胞の増殖を抑制し、赤みやかゆみを軽減させます。
定期的に使用することで、ケロイドの炎症を抑え、隆起を防ぎます。

■テープ療法

●ステロイドテープ(エクラープラスター)
抗炎症効果のあるステロイドがついているテープで、患部に貼ります。皮膚線維細胞の増殖を抑制し、赤みやかゆみを軽減させます。肌色の伸縮性のあるテープがエクラープラスターです。

■注射

●ステロイド局所注射(ケナコルト注射)
ステロイド剤を患部に直接注射します。塗り薬やテープに比べて効果が高く、赤みや隆起は改善しますが、硬い瘢痕の中に注射するため強い痛みがあります。 また、かえって皮膚がへこんでしまう場合や、女性ではステロイドの影響で生理不順が生じる場合もあります。
●5FU注射
5-FU(フルオロウラシル)を患部に直接注射します。血管新生の抑制に効果があり、ステロイド局所注射と併用することによりさらに効果が上がるとされています。

■レーザー

●VビームⅡレーザー
VビームⅡレーザーは、赤い色素に吸収される特徴を持ったレーザーです。 赤みをもった傷跡に繰り返し照射するによって、徐々に赤みが目立たなくなります。

■圧迫療法

患部を直接スポンジで押さえて圧迫し隆起を抑えます。傷を安静に保つ効果もあります。

■手術

顔などの目立つ部位にあったり、関節の動きに支障をきたす場合など、形成手術を考慮する場合があります。 手術後は、再発予防のために保存的治療を行う必要があり、内服や外用治療の他、放射線療法を併用する場合があります。

ケロイド体質の原因について

ケロイドは体質によるものが大きく、遺伝することもあるとされています。 白色人種よりも皮膚の色が濃い人種ほど、ケロイドの発症率が高いことが知られています。 また、アレルギー疾患をお持ちの方や高血圧の方、 男性ホルモン・女性ホルモンが多く分泌されている方なども発症・悪化する可能性が高いとされています。

発症原因と発症しやすい部位

【原因】

ケガややけど、手術後の傷が原因となることが多くあります。 BCG注射や虫刺され、ニキビ、ピアスの穴といった軽度の皮膚損傷でも発症することがあります。

●やけど
深めのやけどをした時に、キズが治るまでに時間がかかることによって発症することがあります。
●ピアス
ピアスホールを開けた部分に発症します。時には耳が変形したり、ケロイドがゴルフボール大にまで大きくなる場合もあります。
●ニキビ
ニキビ跡のような小さな皮膚の炎症によって発症する場合もあります。主に下顎部、肩、胸、上腕、背中に発症します。
●帝王切開
帝王切開の手術跡から下腹部に発症することもあります。

【発症しやすい部位】

発症しやすい部位は、下顎部、肩、胸、上腕、背中、耳たぶ(ピアス後)、下腹部(帝王切開後)などです。 胸や肩、肘など骨の突出している部位、皮膚が引っ張られやすい部分は、ケロイドや肥厚性瘢痕が悪化することが多くあります。
逆に発症しにくい部位としては、皮膚のすぐ下に骨のある部位や皮膚が引っ張られにくい部位などがあたり、下顎部以外の顔、頭、下腿、手足などは発症頻度が低いとされています。

お悩みの方へ

ケロイド・肥厚性瘢痕は治療後に再発してしまうケースもあり、「ケロイドは体質だから治らない」と言われることもありますが、現在では治療方法や手術方法が確立されてきています。 患者様の症状に合わせて適切な治療方法を選択・組み合わせていくことで、治癒することが可能です。 あきらめて放置するとさらに症状が悪化してしまう場合もありますので、お一人で悩まずに、まずは当院へご相談ください。

料金

※保険治療は石山院のみの対応となります。

■内服薬
内服薬 保険適応
■外用剤
外用剤 保険適応
■テープ療法
テープ療法 保険適応
■ステロイド注射
1回 (保険の場合) 保険適応
■5FU注射
1ヶ所(保険外) ¥1,100
■VビームⅡレーザー
1ヶ所(保険外) ¥3,300~¥11,000
■手術
基本的には保険適応
※保険適用以外は全て「税込表示」となっております

 

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