アトピー性皮膚炎の画期的治療薬「デュピクセント」｜京都・滋賀の皮膚科・美容皮膚科・形成外科 大西皮フ科形成外科医院【大津石山,四条烏丸】

デュピクセントは、アトピー性皮膚炎に対する新しい選択肢として注目されている注射薬です。
従来の保湿剤やステロイド外用薬では届きにくかった「免疫の根本的な異常」に直接作用する点が大きな特長です。
アトピー性皮膚炎は、単なる皮膚の問題ではなく、体内の免疫バランスの乱れによって慢性的に症状が続く疾患と考えられています。デュピクセントは、この免疫の過剰な働きを抑えることで、かゆみ・炎症・湿疹などの症状を軽減します。
塗り薬だけでは改善が難しい中等度から重度の方にとって、有効な新しい治療の選択肢となっています。

デュピクセントの作用機序

デュピクセントは、アトピー性皮膚炎の痒みによる引っかき傷や炎症で増殖した免疫細胞「Th2細胞」の生産される炎症などを引き起こす「IL-4」「IL-13」の働きを抑制する効果があります。これにより、かゆみなどの症状や皮疹などの症状を改善します。

使用条件

①既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎・結節性痒疹・特発性の慢性蕁麻疹の方

②生後6ヶ月以降の小児～成人の方

③３割負担で１ヶ月約3万2000円程の治療費で、在宅自己注射が可能なため、高額療養費制度などを利用し、自己負担は軽減されます。

④自己注射が可能ですので、初回2回は指導のため通院、3回目以降からは通院間隔はあけることが可能です。

⑤外用治療も併用できる方
注射だけに頼るものではなく、外用薬もしっかり続けるようにとされています。しかし実際のところ、デュピクセントを投与すると外用薬が必要なくなるほど効果が高いようです。

投与部位・投与ペース

デュピクセントは注射薬で、1本につき300mgの薬剤が含まれています。投与開始当日は、2本を皮下投与します。以降は2週間に1回1本のペースで投与します。

医療費助成制度について

デュピクセントは「医療費控除」や「高額療養費制度」の制度を利用できる場合があります。医療費控除を受ける場合は確定申告が必要となりますので、医療機関から発行された領収書は必ず保管しておいて下さい。詳しくは医療費控除については最寄りの税務署、高額療養費制度は加入している保険会社にお問合せ下さい。

高額療養費については、こちらをご参照ください。
アトピー性皮膚炎の薬剤費

Q＆A

• Q.投与はすぐに出来るのですか？
• デュピクセントを投与するためにはいくつか条件があります。受診当日はこれまでの治療期間や治療内容を伺い、症状の程度をスコア化する必要があります。その結果によって適応と判断されればデュピクセントの投与が可能となります。

• Q.治療は、何回くらいで効果が出ますか？
• 投与してから2週間後に効果があらわれます。症例では、投与を開始してから3ヶ月を過ぎたあたりで、皮疹、そう疹ともに改善が認められています。

• Q.注射はどれくらいの時間がかかりますか？
• デュピクセントは冷蔵庫から出して、室温に45分以上置いておく必要があります。そのため、来院後最短でも45分はお待ち頂く必要があります。

• Q.治療はいつまで行いますか？
• 基本的には、そう痒と炎症が落ち着き、改善されるまでは継続します。
• 一旦半年を目安として、改善されてその状態が維持出来ているようならば投与を中止できるとされています。デュピクセント中止後も外用剤の使用は継続して下さい。
• デュピクセントとは｜デュピクセントについて｜デュピクセントを使用される患者さんへ｜サノフィ株式会社

起こりうる事・副作用

過敏症反応、頭痛、アレルギー性結膜炎、注入部位の発疹・腫れ・痒みなど

■デュピクセント投与に注意が必要な方

・喘息等のアレルギー疾患をお持ちの方
・寄生虫感染症疾患
・妊娠又はその可能性がある方、授乳中の方
・高齢者の方

■治療後の注意事項

・投与した当日は、注射した部位への刺激は避けて下さい。
・デュピクセントを投与中も保湿外用薬を併用して下さい。

料金